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- 年末アンケート企画【2015年を振り返る!】レポート
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16.01/07
年末アンケート企画【2015年を振り返る!】レポート
読者の皆さまと一緒に1年を振り返る、年末アンケート企画【2015年を振り返る!今年いちばんのニュース/チャレンジ】(※企画内容はこちら)。twitterとアンケートフォームにて、合計202件の投稿を頂きました(三択アンケート参加含む)。アンケート結果をご紹介しながら昨年を振り返るとともに、2016年以降を見据えたいと思います(文:芳山徹)。
2012年秋の公表以来、多くの議論を呼んできた【青山劇場・青山円形劇場の閉館問題】。当サイトでも、関連した過去記事へのアクセスは常に多く、惜しまれつつも2015年1月に閉館を迎えました。また、ほかにも多くの小劇場の閉館発表が相次いだ一年でもありました。
◇ 「pit 北/区域」今年12月末で閉館(15.12/01)
◇ アトリエ劇研が2017年8月末の閉館を発表(15.11/30)
◇ アサヒ・アートスクエアが来年3月に閉館(15.11/06)
◇ 4月閉館、書籍「小劇場タイニイアリス」刊行(15.04/02)
そして昨年、当ニュースコーナーで多くの記事を掲載したのは、2020年東京オリンピックに向けた【文化プログラム】関連のトピック。「周りの関係者が、にわかにオリンピック関連の企画について話をしているのが気になりました。よっぽどお金が動くのだな、というのが感じられます」というコメント投稿もいただきました。
◇ 増額分野は? 文化庁が来年度予算の概算要求を発表(15.09/04)
2016年といえば、首都圏各地の大型施設の改修や建て替えが重なる【劇場・ホール2016年問題】がやはり気になるところ。「ツアーコンサート・バレエ公演の会場不足が予想される」という報道も散見しました。そんな中、「近年の大阪のホテル事情は大変厳しく、東京のカンパニーの宿泊を押さえるのにとても苦労するようになりました」というコメント投稿もいただきました。施設不足は劇場だけの問題ではないことがうかがえます。
「今年一番のチャレンジ/ハイライトは何でしたか?」というアンケートに、国内外での国際共同制作の成果をあげた方が多かったことも印象的でした。「単に単発的な国際交流というレベルを超えた、クリエイションチームを創ることが出来た」というコメントも。団体/劇場における国際事業プロジェクトが新しいフェーズを迎えつつあることを感じます。
◇ “コプロダクション”(共同製作)の課題やモデルを更新。『TPAM in Yokohama 2016』記者発表会レポート(15.11/26)
ほかにも、新しい兆候を示唆するようなコメントをお寄せいただきました。twiiter投稿からその一部をご紹介します。
決して新しい上演形態ではないが、3.11以降環境的な要因もあって、実験的なリーディング公演が増えていた。今年はそのような動きを集約するような優れた短編集公演がたくさん上演された。この流れの中から数年後長編の傑作を産み出す作家やカンパニーが現れるだろうと想う。 #15年舞台トピック
— 小泉うめ (@co_ism1_U_Me) 2015, 12月 17
今年の僕の目についたのは、客演を呼ばない、劇団員だけの公演(匿名劇壇、ロロ、柿喰う客、壱劇屋など)の作品が目についたこと。
それと、逆に多くの人を垣根を越えて取り込んでいく、スイッチ総研。
#15年舞台トピック
— 若旦那家康 (@wacadanna) 2015, 12月 14
『ワンダーランド』休止『CoRich舞台芸術まつり』の開催が見送られる一方、『演劇最強論-ing』開設『WL』活動開始『BITE』誌創刊等、演劇を観る立場での環境が大きく動く様に、演劇界そのものが生き物であることや時代の移り変わりを感じた。
#15年舞台トピック
— れい (@theatre_grenat) 2015, 12月 27
最後に、2015年の印象的なトピックとして演劇評論家の扇田昭彦さん訃報のニュースをあげる方が多かったことにも触れたいと思います。舞台芸術界にとって、扇田さんの存在の大きさをあらためて実感する結果となりました。
今回の企画にご参加頂いた皆さま、関心を持っていただいた皆さま、本当に有難うございました!本年も、舞台業界に関わる方々にとって有意義な情報をお伝えしていきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます(編集部一同)。
【あわせて読みたい!】
◇ Next編集部「今年いちばんのニュース/チャレンジ」募集!(15.12/10「制作ニュース」)
◇ 「ニュース・ランキング」で振り返る2015年(15.12/18「制作ニュース」)