Next舞台制作塾

Next舞台制作塾EX[西山葉子ゼミ]舞台制作と越境2 ~2021年の話からはじまる海外公演の戦略と実践スキル~

こんな方に向けた講座です


◆今後、海外公演をはじめとする国際的活動を展開したいと考えている制作者、カンパニー主宰者。
◆海外公演、招へい公演、国際共同製作など、国際事業に携わる分野でキャリアを積みたいと考えている制作者。
※キャリアの年数や、国際的活動の有無は問いませんが、演劇やダンス等の舞台芸術にこれまで携わったことのある経験者を対象としている講座です。舞台芸術の関する経験が全くない方の参加は推奨できませんので、予めご了承ください。



舞台芸術制作者に向けた様々なサービスを行う「有限会社ネビュラエクストラサポート(Next)」と、舞台芸術制作者の人材育成と雇用環境整備のための中間支援組織「Explat」がタッグを組んで実施する「Next舞台制作塾EX」第二弾を東京で開催!
海外公演、招聘公演、国際共同製作など国際事業に携わる制作者の仕事を、全10回のゼミで学びます。ゼミのキーワードは「2021年」。オリンピック前後の環境変化を踏まえ、将来も舞台制作の仕事を続けていくための力の獲得に挑戦したいと思います。

◆講師:西山葉子(にしやま・ようこ)

講師 西山葉子

1980年東京生まれ。高校世界史の教員をへて、2005年に制作者として劇団青年団に入団。中高生向けの演劇WSコーディネーターを目指すも、10年間青年団・こまばアゴラ劇場他の国際プロジェクトの制作に従事し、世界22ヶ国を回る。特に青年団+大阪大学ロボット演劇プロジェクトは一部をのぞき全ての海外公演を担当し、ツアーマネージャーとして多くの経験を積んだ。2013年より城崎国際アートセンターの立ち上げに携わり、プログラム・ディレクターを務める。2014年Asia Producer’s Platform Camp参加メンバー。2015年6月より国際交流基金に勤務し、東アジア各国との舞台芸術交流及び障害×アート特集事業を担当。舞台芸術制作者オープンネットワーク(ON-PAM)理事。慶應義塾大学文学部哲学科美学美術史学専攻卒業。

講師からのメッセージ

きたる2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会開催に向けて、行政が主導する文化プログラムのもと東京をはじめとする日本各地の文化は世界中で一層脚光を浴びることが予想されます。東京や日本が持つ文化的な豊かさ、あるいは多様な文化を受け入れる懐の深さがあらわれる国際事業(海外公演、招へい公演、あるいは国際共同事業)は中でも花形となっていくでしょう。そのために豊富な予算や人材が確保され、東京五輪が舞台芸術産業に望ましい変化をもたらすのであれば、それは歓迎すべきことです。しかし多くの関係者は同時に、この変化の結果が東京五輪以後も持続されうるのか、という点に疑問や不安を抱いているのではないでしょうか。少なくとも私自身はそうです。私は2021年の日本の舞台芸術の在り方をこんな風に予想しています。
 
「2021年、日本の文化予算は文化プログラム開始前の水準を下回り、中でも花形だったはずの国際事業はお金と手間ばかりかかり敬遠されるようになる。日本のアーティストは国内だけでは創作・発表するため機会や資金を十分に獲得することができず、おのずと海外公演をこなせなければ廃業を余儀なくされる」
 
はたしてこの予想はあたりでしょうか。はずれでしょうか。より正確な未来図を描きだすには、舞台芸術そのものだけでなく、国内外のあらゆる社会情勢を勉強し、踏まえる必要があります。本講座では、各回2021年という近未来の社会に関するデータに触れることからスタートし、その状況の中で舞台芸術の公演を国内外でどのようにして成り立たせていくことができるかを、私自身や同じように国際事業を経験してきた方々の経験に触れながら解説していきます。
 
海外公演の意義を見いだせていない方、海外公演をしたいがきっかけのない方への入り口を意識した内容からスタートしますので、現状海外公演をはじめとした国際事業が未経験の方でも受講可能です。講座の後半で、海外にパートナーとなるアーティストを見つけたが、どのようにして公演を実現していけばよいか分からない方や、海外公演が決まったらやることを具体的に知りたい方のためにより実践的な話へと展開していきます。
 
2021年以降も世界のどこかで舞台芸術にかかわっていきたい方の受講をお待ちしています。

講師:西山 葉子

 new!  日程・講義一覧(全ての回で単発受講も受け付けています)

日時 講義内容・ゲスト
1 1月4日(月)
19:30-21:30
プロローグ:日本と世界の劇場、フェスティバルにとっての2021年とは?
2 1月11日(祝)
17:00-19:00
国際事業の様々な手法、戦略の立て方、受け入れ先・パートナーの探し方について
~なんでいつもあの劇団ばかり海外公演しているのでしょうか?~
※終了後、新年会を開催!
3 1月18日(月)
19:30-21:30
プレゼンテーションの実践と企画書、プレスリリース、そのほか広報ツールについて
~もうすぐTPAMがありますが、何をすればいいんでしょうか?~
4 2月1日(月)
19:30-21:30
海外公演が決まってから出発するまで、契約、渡航と宿泊、現地での作業について
~国内公演の制作しかやったことがないのですが、私も海外公演にいっていいのでしょうか?~
5 2月15日(月)
19:30-21:30
スケジューリング、国際輸送、技術面、テクニカルライダーについて
~舞台装置、飛行機に載らないと思いますが、どうやって運べばいいですか?~
6 2月22日(月)
19:30-21:30
翻訳・字幕・そのほか言語にかかわることについて
~どうやっても英語が苦手なのですが、何語が話せればいいのでしょうか?~
 ゲスト:岸本佳子 
7 2月29日(月)
19:30-21:30
海外公演におけるファンドレイジングとそのタイミング、スケジュールについて
~国際共同製作って、そういう意味だったんですか?~
 ゲスト:中村茜 
8 3月7日(月)
19:30-21:30
海外公演における支出とそのタイミング、スケジュールについて
~私だったらその1,550億円を何に使うかって?~
 ゲスト:若林朋子 
9 3月14日(月)
19:30-21:30
日本と世界の国際交流にかかわる文化政策について
~結局2021年の日本の文化予算はいくらくらいなのでしょうか?~
10 3月21日(祝)
17:00-19:00
スペシャルトーク:2071年の文化大国•日本へのビジョン-中西玲人さん(アメリカ合衆国大使館文化担当官補佐)をお迎えして(仮)
 ゲスト:中西 玲人  ※終了後、打上げ!

 new!  ゲスト情報

 第6回[2月22日]  岸本 佳子(きしもと かこ)

演出家・ドラマトゥルク。2009年より多言語劇団「空(utsubo)」主宰。米国コロンビア大学芸術大学院ドラマツルギー専攻修了。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。翻訳に、ネイチャー・シアター・オブ・オクラホマ『ライフ・アンド・タイムズ – エピソード1』(静岡県舞台芸術センターSPAC主催)、ロジェ・ベルナット作『パブリック・ドメイン』(フェスティバル/トーキョー)他多数。東京大学・専修大学兼任講師。2014年2月、ドキュメンタリー演劇『林さん』作・演出にて芸創connect vol.7最優秀賞受賞。

 第7回[2月29日]  中村 茜(なかむら あかね)

パフォーミングアーツ・プロデューサー。1979年東京生まれ。日本大学芸術学部在籍中より舞台芸術に関わる。2004年~2008年STスポット横浜プログラムディレクター。2006年、株式会社プリコグを立ち上げ、08年より同社代表取締役。04年より吾妻橋ダンスクロッシング、チェルフィッチュ、ニブロール、ミクニヤナイハラプロジェクト、康本雅子などの国内外の活動をプロデュース。海外の公演実績は25カ国50都市以上におよぶ。2009年那須高原で開催されるフェスティバル、スペクタクル・イン・ザ・ファームを立ち上げ、実行委員会として活動。2009年10月、NPO法人ドリフターズ・インターナショナルを、金森香(シアタープロダクツ)と藤原徹平(建築家)と共に設立。
2010年、無人島プロダクションと吾妻橋ダンスクロッシングの共同プロデュースとして、東京の下町で新たな価値を生み出す社交場SNACをオープン、2012年5月大分/別府にカフェ&クリエイティブスペースPUNTO PRECOGオープンするなど、新スペースを運営。2012年ブリティッシュ・カウンシルで、音楽と都市を繋ぐ新たなプロジェクトMusicity Tokyoディレクター、2012年KAAT/神奈川芸術劇場の舞台芸術フェスティバル・KAFE9をプロデュース、同年、国東半島アートプロジェクト2012および国東半島芸術祭2014・パフォーマンスプログラムディレクター。舞台制作者オープンネットワークON-PAM理事。

 第8回[3月7日]  若林 朋子(わかばやし ともこ)

デザイン会社勤務を経て、英国で文化政策とアートマネジメントを勉強後、1999年~2013年公益社団法人企業メセナ協議会に勤務。プログラム・オフィサーとして、企業が行う文化支援活動の推進と環境整備に従事。現在は文化に限らずソーシャルプロジェクト全般に活動の領域を広げ、企画立案、取材、編集、執筆、調査研究、NPO支援など、各種コーディネートを行っている。NPO法人理事(芸術家と子どもたち、JCDN、アートプラットフォーム、芸術公社)、監事(ON-PAM、音まち計画)、ARTS for HOPE運営委員。

 第10回[3月21日]  中西 玲人(なかにし あきひと)

中西 玲人

アメリカ合衆国大使館 文化担当官補佐
1974年大阪・心斎橋生。14歳で単身渡英し以後10年余を英国ケンブリッジ及びロンドンで過ごす。大学卒業後、外資系総合電機・国内メディア・現代アートギャラリーを経て07年より現職。合衆国大使館における文化戦略の立案と運営に携わり、分野横断的な企画を数々始動させている。個人では、批評、東京国際文芸フェス企画委員(http://tokyolitfest.com)、展覧会企画なども手がける他、社会のハイ・インパクトなプロフェッショナル達を繋げる「echocamp®」(http://goo.gl/Llac4X)も主宰。アカデミアにおいては国立政策研究大学院大学にて文化政策を中心とした研究を行っている。

募集概要

特典 通し受講の方のみ、ワークショップ等の時間を除き、欠席した回の映像視聴が可能です。(Nextでの視聴となります)
受講料 全10回通し受講:22,000円(税込)
単発受講:3,000円(税込)
定員 30名
会場 Nextミーティングルーム(東京都江東区亀戸7-43-5 小林ビル 2F)
アクセス>>
問合せ 有限会社ネビュラエクストラサポート
Next舞台制作塾事務局
TEL.03-5628-1325
e-mail Next@next-nevula.co.jp

Explat会員割引

Explatのアクティブ会員・レギュラー会員の方は、会員割引価格でご受講いただけます。会員の方は、お申し込み時に「会員価格」をご選択ください。

【会員価格】10回通し受講 19,000円(税込)/単発受講 2,600円(税込)

※Explatは、舞台芸術制作者を中心としたアートマネージャーの人材育成と労働環境整備に取り組む中間支援組織です。2015年度(2016年3月31日まで)は入会金のみお支払いいただけば、年会費は無料です。入会に関する詳細はExplatのウェブサイトをご覧ください。

 

◆主催 有限会社ネビュラエクストラサポート
特定非営利活動法人Explat
◆助成 アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)

公益財団法人セゾン文化財団

2015年11月19日 終了講座