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アトリエ劇研が2017年8月末の閉館を発表

15.11/30

アトリエ劇研が2017年8月末の閉館を発表-京都

京都の小劇場「アトリエ劇研」(京都市左京区)は20日、公式サイト上で2017年8月末をもって劇場を閉館することを発表した。土地と建物を所有者に返却しなければならない事情のためだという。

関連リンク⇒ アトリエ劇研公式ホームページ

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「アトリエ劇研」は、京都下鴨の閑静な住宅地の中に位置する民間の小劇場で、館長である波多野茂彌(はたのしげや)氏の自宅を改装し、1984年に「アートスペース無門館」としてオープン。故・遠藤寿美子氏がプロデューサーを務め、マキノノゾミ氏、松田正隆氏、鈴江俊郎氏などの活動を支援するなど、京都の演劇界をけん引する存在だった。95年に一旦閉館したが、翌年に「アトリエ劇研」と改称し再オープン。若い表現者達の登竜門しての役割を担い続けてきた。

現在はNPO法人「劇研」が運営しており、08年からは芸術監督(ディレクター)制を導入。2014年まで田辺剛氏が務め、その後はあごうさとし氏が新ディレクターに就任している。今回発表された閉館については、劇場建物の所有者側から土地、建物を手放す意向が伝えられたといい、今月17日に開かれたNPO総会にて閉館が承認された。

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今年2月にはこまばアゴラ劇場(東京都目黒区)と相互の支援会員制度を『共有』することを発表するなど、今後の民間小劇場の新たなネットワークへも高い期待が寄せられていた同劇場。来年度の劇場利用もほぼ埋まっているといい、「創造サポートカンパニー」制度による制作支援など、閉館までの2年間も引続き劇場文化の定着に向けた積極的な活動を続けていくとしている。

【ディレクターのあごうさとし氏から「制作ニュース」読者の皆さまにメッセージを頂きました】

アトリエ劇研閉館の事実をなるべく速やかに公表することで、この劇場に関係する全ての方に、次の準備をして頂きたいと思います。また、残り2年で予定されている年間プログラムや劇場事業は、全て未来に向かって表現されるものです。私たちは、閉館のその日まで、当初の予定通り出来る限りの努力を重ねていく所存です。この度のことで、多くの方のお心遣いを頂きましたことを深く感謝申し上げますと共に、今後とも変わらぬご愛顧のほど重ねてお願い申し上げます。

 

【こちらもチェック!】
◇ あごう氏が作・演出の同劇場主催公演『純粋言語を巡る物語-バベルの塔Ⅱ-』(京都公演12月、東京公演2016年2月)

【あわせて読みたい!】
◇ 支援会員を「共有」、アゴラ劇場とアトリエ劇研が業務提携(15.02/06「制作ニュース」)

◇「アトリエ劇研」館長の波多野茂彌氏が『京都市芸術功労賞』を受賞(12.03/23「制作ニュース」)


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