制作ニュース
関西地域を拠点に小劇場演劇の活動を支援しているNPO法人「フリンジシアタープロジェクト(FTP)」が、「京都市域にプロの演劇人を75人、1000人動員する劇団を7劇団誕生させる」といった具体的な数値目標を掲げた『2012改化(KAIKA)プロジェクト』を始動させた。
同プロジェクトは、これまでFTPが推進してきた「演劇人のプロ化」を、さらに具体的な目標を掲げ発展させていくもの。札幌市で進められている「演劇による創造都市札幌実現プロジェクト」で掲げられている目標『100人の演劇人が活躍する街』 を参考に、札幌市と京都市の人口比(192万:147万)から「プロの演劇人75人を誕生させる」などの目標値を定めた。
活動内容は、FTPが運営し、現在「劇団衛星」がフランチャイズカンパニーとなっているアートコミュニティスペース「KAIKA」(京都市下京区)に新たに「準フランチャイズカンパニー」を迎え、年1回の公演と稽古場を提供するほか、若手劇団を支援する「supported by KAIKA」シリーズの上演や、「京都で活動するプロ/半プロの演劇人のデータベース」を作成していくという。
劇団衛星代表でKAIKAの芸術監督を務める蓮行氏は、「プロとして活動してみると、社会が今、非常に不安定で、一寸先は闇であることを肌で感じます。今できていることが来年できるとは限らないし、ある方法を確立したとしても、3~5年で完全に書き換えられてしまう。なので私は、10~50年の大局観に立った経世済民のほにゃほにゃ…といった大風呂敷は広げず、とりあえず「~してみる」という形で、改化(KAIKA)プロジェクトを提言してみます」と語っている。
劇団衛星は、京都市域を拠点とした小劇場劇団ながら、結成10年にして劇団員全員が年俸制で雇われる「プロ劇団」への移行を達成している。
◎関連サイト◎
改化(KAIKA)プロジェクトに寄せて|NPO法人フリンジシアタープロジェクト
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