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【イメージを一新】東京芸術劇場、リニューアルオープンに先駆けて内覧会開催

12.08/12

2011年3月より約1年半の改修工事を行い、9月にリニューアル・オープンする東京芸術劇場。そのオープンに先駆けて9日、同劇場にて記者発表会と内覧会が開催された。



(C)日暮雄一

東京芸術劇場は、文化都市・東京の実現を目指し、1990年10月に池袋西口駅前に設置された。2008年、「芸術文化の想像発信拠点としての劇場の役割を強化する」ことを打ち出した東京都は、同劇場の企画及び推進の中心となる初代芸術監督に野田秀樹氏を起用。それまでの貸しホール中心の文化施設から、創造発信型の舞台芸術の拠点へと、運営を大きく転換した。

同時に、開館から約20年たち建物の劣化が進み、また建物本体や舞台設備、利用者の安全性やエネルギー効率の観点から、大規模改修工事を行うこととなった。総工事費約84億円という今回の改修工事では、「イメージの一新」をはかり、アトリウムとホールを中心に設備を変更した。



劇場メインエントランスであるアトリウムは、もともとの「大きな空間」を生かし、かつ安全性や安心感の向上をはかるため、中央に伸びていたエスカレーターを外壁に沿わせた。また「キッズルーム」や、チケット総合案内カウンター「ボックスオフィス」を新設、観客のニーズに応えたサービスを開始する。ホールは名称を変更、大ホールはコンサートホール、中ホールはプレイハウス、小ホール1・2はシアターイースト・ウエストとなる。

さらに、コンサートホールは「鉄」、プレイハウスは「木」、シアターイースト・ウエストは「土」をモチーフとした素材を取り入れるなど、ホールごとにその表情を変えた演出も。もちろん座席や音響設備にもこだわり、これまで以上に心地よく感じられるよう、様々な工夫が施されている。

芸術監督の野田秀樹氏は、オープニング記念第一弾として上演される舞台『エッグ』の稽古のためこの日の記者発表会には参加できなかったが、ビデオでコメントを発表。改修工事当初から、アトリウムや劇場のすべての空間に関わってきたという野田氏は、リニューアルした劇場について「大勢の人が集いやすい空間になった」とアピールする一方、「劇場は『器』だけがよくなっても何も変わらない。中身の作品や劇場に関わっていく人が変わらないと良い劇場にならない。改修工事をしたことによって新しくなったのではなく、新しくなるためのきっかけとして、改修工事が行われたと考えています」とコメント。そして「これからは、海外や地方との連携を増やし、若い人たちを支えていくことが公共劇場の役割だと考えています」と語った。

東京芸術劇場のリニューアルオープンは9月1日。ハンガリーより招聘された劇団オルケーニによるジャンク・オペラ『ショックヘッド・ピーター ~よいこのえほん~』、読売日本交響楽団によるマーラー交響曲第2番「復活」の演奏、また様々な才能が集結する『東京福袋』(2日より)やNODA・MAP『エッグ』(5日より)など、あらゆるジャンルの舞台芸術が目白押し。

ラインナップ詳細は、劇場公式サイトにて。

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