国際演劇評論家協会（AICT）日本センターは、演劇批評Webマガジン『シアターアーツ』（編集長：藤原央登氏、副編集長：柾木博行氏）をオープンした。今年5月に季刊での定期刊行を一時休止した演劇批評専門誌「シアターアーツ」に代わり、今後はWebサイトを中心に展開、「スピード感をもった形で劇評を発信」していく。

1994年に創刊した雑誌「シアターアーツ」の休刊について、「雑誌を巡る状況は20年の間に変化し、紙媒体で雑誌を刊行し続ける財政的余裕がなくなった」と改めて説明、「しかし、劇評家が発行する批評誌の存在を失わせてはならない」という思いから、今回のウェブサイトとしての再出発に至ったという。

また、同サイトの副題を『劇を使い捨てにしない批評サイト』としていることについて、従来の紙媒体同様、「深く舞台を読み解く姿勢を堅持すること。深い内容を伴った批評を広く届けたいという意味が、副題には込められている」としている。

なお、AICT日本センターと主催で行っている「劇評家講座」についても触れ、「劇評家の仕事は文章による批評行為だけに留まらない。今日において劇評家が起こすべき行動とは何か。ウェブマガジンと講座を連動させる中から探ってゆきたい」と今後の展望についても言及している。

◎関連サイト◎
Webマガジン『シアターアーツ』