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大阪市・富山市が発表、「ふるさと納税」を活用した文化芸術支援プログラム

15.04/23

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4月1日の税制改正により控除額が約2倍となり、確定申告を省ける特例制度も設けられた「都道府県・市区町村に対する寄附(ふるさと納税制度)」。その制度を活用した文化芸術への支援プログラムが相次いで発表されている。大阪市は「芸術・文化団体サポート事業」を新設、登録団体の募集を行っており、富山市では、富山市民文化事業団が行う各種文化事業への寄附を呼び掛けている。

⇒ 芸術・文化団体サポート事業~ふるさと寄附金で芸術・文化団体を支援~|大阪市
⇒ ふるさと納税「オーバード・ホール名作ミュージカル上演シリーズ」へのご寄附を募集|富山市

ふるさと納税は「支払っている税金の使い道を自分の意志で選びたい」というニーズを制度化したもので、個人が2,000円を超える寄附を行ったときに一定の上限まで、原則として所得税・個人住民税から全額が控除される。寄附する先は“生まれ故郷”に限らず、寄附に対する「お礼」特典として特産品をおくる、各自治体のビジネスモデルも昨今注目されている。「どの市町村に納税するか」に留まらず「どの地域の文化行政に納税するか」を制度化したものが、大阪市や富山市の支援プログラムと言えよう。

富山市の制度では、寄附金は富山市文化事業基金に積み立て、『オーバード・ホール名作ミュージカル上演シリーズ』など文化事業振興に係る財源にあてる。寄附金額に応じて『ミー&マイガール』の招待券を贈呈するという。同様のふるさと納税の活用は、可児市(岐阜県)が既に行っており、平成25・26年度の「文化創造センターala(アーラ)応援」寄附金は合計95万円(10件+7件)だった。

大阪市の制度ではさらに、「ひとりひとりが応援したい芸術・文化団体を選べるメニュー」を創設。登録団体の支援を希望した寄附があった場合、寄附金の95%を助成金、5%を本事業のリーフレット印刷費に充当するという。現在登録団体を募集中で、審査は大阪アーツカウンシルが行う。締切は4月28日(火)。

ふるさと納税の仕組みを使ったものではないが、大阪市の制度と似たものに、公益社団法人企業メセナ協議会の「助成認定制度」がある。審査により認定された芸術活動への寄附行為を、公益社団法人であるメセナ協議会を通すことにより、税制優遇が受けられるようにする。同制度は年間4回の募集を行っており、今年度次回の締切は7月20日。5月8日(金)には相談日も設置されている。

舞台芸術団体によるファンドレイジングが、省庁などからの助成金頼みにならないよう、これらの仕組みの成熟を願いたい。

【こちらもチェック!】
◇ ふるさと納税ポータルサイト|総務省
◇ 可児市ふるさと応援寄附金のご案内
◇ 助成認定制度|公益社団法人企業メセナ協議会


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