兵庫県宝塚市は、任意の自治体へ寄付をすると減税される「ふるさと納税」で、3万円以上を同市に寄付した市外在住者への記念品に、来年1月の宝塚歌劇団雪組公演のS席チケット（8300円）を含めた「愛と夢の宝塚セット」を進呈する。先着100名で一人一口までとし、すでに定員に達し受付は終了した。

公演は、宝塚大劇場で行われる雪組の新トップスター・早霧せいな氏のお披露目公演『ルパン三世』。宝塚市は宝塚歌劇団の本拠地であり、また同市ゆかりの漫画家・手塚治虫の偉業を讃えた手塚治虫記念館がある。寄付金はそれらを生かしたまちづくり事業への基金に積み立てられる。

「ふるさと納税」は2008年に政府により創設され、故郷や応援したい都道府県・市町村に寄付をすると、所得税や自分の住む自治体の住民税が減税される仕組み。都市部への人口流失で税収入の減少に直面する地方自治体は、寄付金に応じた特産品などのオリジナル特典を打ち出し、それを目当てにしたリピーターも増えているという。公共劇場では「可児市ふるさと応援寄付金」による可児市文化創造センターala（アーラ）への支援などの例もある。

また地方を拠点とする団体が活動資金の寄付を募る取り組みとして、サッカーJ3の「ガイナーレ鳥取」が選手補強費用として一定額以上の寄付に対してカニなど地元の海産物を御礼品として届けるプロジェクトも話題を呼んだ。

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