能楽太鼓方の金春惣右衛門さん（こんぱる・そうえもん、本名：金春惣一=こんぱる・そういち）さんが11日、心不全で死去した。享年89歳。通夜は17日午後6時、葬儀は18日午前9時30分から東京都港区南青山2の33の20の青山葬儀所にて営まれる。喪主は長男の国和（くにかず）さん。

金春惣右衛門さんは1924年東京都生まれ。父・21代金春惣右衛門に師事し、1936年初舞台。1942年に18歳で金春流22代家元を継いだ。代々伝えられてきた太鼓の奏法が記された書物（『金春流太鼓序之巻』能楽書林、1984年）を出版するなど、能楽の発展や継承に力を注いだ。昨年まで舞台に立ち、最近も弟子たちの指導に当たっていたという。1992年に重要無形文化財保持者（人間国宝）に認定。1996年日本芸術院賞。2005年日本芸術院会員。