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- 【サイトウォッチ】補助金不正受給、オペラ団体なぜ相次ぐのか(YOMIURI ONLINE)
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11.08/18
先ごろ、「東京室内歌劇場」による補助金の不正受給が明るみになった。昨年の「日本オペラ連盟」に続くオペラ業界での不祥事について、読売新聞文化部・鷲見一郎氏は、「長引く不況と巨額な制作費による運営難」がその背景にあるとしながらも、「制作者は公的支援を当然視せず、襟を正す必要がある」と指摘している。
16日付のYOMIURI ONLINE文化欄にて鷲見氏は、オペラ界で相次ぐ補助金不正受給の背景として、「1事業約2000万~3000万円、大きい公演では1億円を超える」という巨額の制作費と長引く不況がオペラ団体の運営を苦しめていることを挙げながらも、「今回の問題は、制作にお金がかかるから、というよりも、それに伴う支援金が巨額であるがゆえ、運営の苦境を不正な会計処理により、安易に解決したものと言えよう」と糾弾し、「公的支援を受ける団体に、経理の公開を義務づけるなどの対策が求められる」と訴えている。
また、「パトロンの存在と切り離しては語りえない」というオペラの歴史的背景とそれに伴う欧州での公的支援の現状を考慮しながらも、「日本のこの厳しい財政事情ではなおのこと、制作者は公的支援を当然視せず、襟を正す必要がある」と指摘している。
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