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- 【訃報】声優・俳優・ナレーターの内海賢二さんが死去
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13.06/14
声優・俳優・ナレーターで株式会社賢プロダクション会長の内海賢二(うつみ・けんじ、本名健司=けんじ)さんが13日、がん性腹膜炎のため東京都新宿区の病院で死去した。享年75歳。葬儀・告別式は未定。喪主は妻で声優の野村道子(のむら・みちこ、本名内海道子=うつみ・みちこ)さん。
内海さんは1937年、福岡県北九州市出身。高校3年のときにNHK小倉放送局の専属劇団に所属し、ラジオドラマや朗読の仕事を開始。その後、KBCラジオ(九州朝日放送)への移籍を経て、1958年に上京し、子供向けテレビドラマ等に出演するようになった。1963年、NETテレビ(現・テレビ朝日)系列の『狼少年ケン』(製作:東映動画)にてアニメデビュー。同作は同局初の国産アニメ放映作であり、また東映動画が製作した初のテレビアニメでもあった。その後は、長きにわたり声優として多くのアニメ作品、洋画作品に出演した。主なアニメ出演作に、『魔法使いサリー』(サリーのパパ役)、『ガンバの冒険』(ヨイショ役)、『Dr.スランプ アラレちゃん』(則巻千兵衛役)、『北斗の拳』(ラオウ役)等、吹き替えを担当した俳優にスティーブ・マックイーン、ジャック・ニコルソン等がある。その他にもテレビ番組やCMのナレーターとして、また、「劇団未来劇場」や「鈴置洋孝プロデュース」等の公演に出演するなど、舞台俳優としても活躍した。
1984年には独立し、声優事務所「賢プロダクション」を設立。自身のマネージメントとともに、後進の発掘・育成にも力を注ぎ、多くの人気声優を輩出している。2009年、角川書店、文化放送、小学館等で共催する『第3回声優アワード』にて功労賞を受賞。
最期まで現役を貫き通し、7月にフジテレビ系列でスタートするテレビアニメ『銀の匙 Silver Spoon』(轟先生役)が遺作となった。