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【サイトウォッチ】小劇場演劇最大の課題は、首都圏以外の公演の長期化(「原点回帰」fringe blog)

11.01/25

fringeプロデューサー荻野達也氏が1/23日付のブログにて、「この10年間、小劇場演劇に対する創造環境整備は格段に進んだ」と評価をする一方で、今後取り組むべき最大の課題として「首都圏以外の公演の長期化」を挙げている。 

これは、サイト開設10周年を迎えるにあたっての所感としてコメントされたもの。この10年間で着実に充実してきた「研修・上演・交流の機会」「助成制度や稽古場施設」、さらに「カンパニー自身の意識」について高く評価している。

しかしながらその一方で、「10年前、いや20年前からほとんど進化していないこと」として、「京阪神を含む地域の劇場では、未だ週末のみの公演が圧倒的で、これが観劇人口を始めとした演劇マーケットを改善出来ない要因となっている」と指摘。「首都圏以外の公演の長期化」こそが「小劇場演劇が取り組むべき最大の課題である」と述べている。「無謀なロングランはカンパニーを疲弊させる」といった論調もあるが、「地域の実情を踏まえ、その地域ならではのロングラン形態を探る段階に来ているはずだ。それを一緒に考えようではないか」と訴えている。

「困難」を「不可能」と決めつけるのは容易いが、荻野氏が言うとおり「具体的な検討もせずに否定することは単なる思考停止」に他ならない。格段に進化した現在の創造環境を10年前にどれだけの制作者が予想していただろうか。ましてや、決して追い風ではなかった厳しい経済状況下での進化である。これからの可能性を否定する要素など一切ないはずだ。全制作者のさらなる奮起を期待したい。

◎原点回帰(fringe blog)


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