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【「反対に反対」という声も】DIVEが抗議文提出、大阪市条例案への波紋広がる

12.07/07

大阪現代舞台芸術協会(DIVE)は5日、大阪市の「職員の政治的行為に関する条例案」に対する抗議文を提出したことを発表した。一方でネット上では、同協会の抗議行動を「関西小劇場界にとって不利益しか生み出さない」とする声も挙がるなど、同条例案に対する波紋は益々広がっている。

DIVE公式ブログによると、抗議文は予定通り5日午後に提出された。また、併せて募集していた反対署名が395名に上ったことも明らかになった。「大阪で活動する表現者有志一同」という署名のもとで作成された同抗議文では、同条例案について「大阪市職員の思想・精神を破壊するものであり、このような内容の条例が施行されれば、大阪市全体の思想・精神に壊滅的な影響を与える」としている。

しかし一方でネット上では、DIVEによる一連の抗議行動を疑問視する声も挙がり、反響を呼んでいる。関西で活動する俳優の奈須崇氏は7/4付けの自身のブログで、「大阪現代舞台芸術協会というお立場や大阪で活動する表現者有志一同といった団体で交渉する事が関西小劇場界にとっていかにリスキーであるかという事を踏まえた上で見識あるご判断をしていただければ」と訴えている。奈須氏は、「これはあくまでも僕個人の法解釈です」とした上で、「この条例案はあくまでも公務員の服務規程である」と指摘。「我々の多くは公務員ではありませんし、僕が知る限り営利を目的とせずに政治行動の目的を有する演劇を上演している劇団は小劇場には存在しません」「関西小劇場界全体の大きな問題としてしまう事は、いわゆるヤブヘビという事になってしまう可能性が多いにあります」と危惧している。奈須氏はさらに、「条例に納得や理解のできない箇所があれば窓口に行って詳細を聞けばいいだけの事だと思います。その上で反対や賛成、あるいは改正案を出すといった選択肢があると思うのです。恐ろしいから、不安だからといった具体性のない理由で反対という姿勢は疑問を呈さざるを得ません」と訴えている。

5日には、日本劇作家協会を始めとした舞台関連7団体が反対声明を発表するなど大阪地域にとどまらない広がりを見せている同条例案の議論の行方が注目される。

◎関連サイト◎
ご報告|DIVE日誌
「大阪市の『職員の政治的行為の制限に関する条例案』に反対する​抗議文提出について」の反対声明。|奈須崇のブログ。
反対アピールへの反対。その後。|奈須崇のブログ。

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