クラッシック音楽評論家で水戸芸術館館長の吉田秀和(よしだ・ひでかず)さんが22日、急性心不全のため神奈川県鎌倉市の自宅で死去した。享年98歳。

吉田さんは、1913年（大正2年）、東京出身。東京帝国大学（現・東京大学）文学部仏文科を卒業後、雑誌「音楽芸術」連載の「モーツァルト」で評論活動を開始。音楽の魅力を的確な言葉で表現し、日本に音楽評論というジャンルを確立した。1975年、個人全集（白水社）で、第2回「大佛次郎賞」を受賞。1988年、水戸芸術館の初代館長に就任し、小澤征爾氏を音楽顧問とする水戸室内管弦楽団を設立するなど、同館を世界レベルの芸術・文化の発信拠点へと育てた。2006年、文化勲章、2007年には「水戸市名誉市民」を受章した。

葬儀は親族で営まれた。後日、お別れ会を開く予定。

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