制作ニュース

舞台制作者意識調査「ライフ」編

11.02/16

こんにちは!舞台制作ラボのさいきです。
『舞台制作者への意識調査~ライフ編~』にご回答いただき、誠にありがとうございました。
おかげさまで25人の制作さんからご回答を頂きました。
制作さんなら思わずうなずけるよう濃~いお話を聞かせていただきましたよ。

アンケートは以下のように実施いたしました。


アンケート様式 募集期間 募集媒体
webアンケート 2010年12月11日

2011年2月13日
・調査活動ブログ『ラボブロ』
・mixiコミュ『もっと★舞台を調査し隊!』
・メールマガジン[Next-news PLUS+]
・ネットTAM情報掲示板
・twitter 他

これから、3回に分けて『舞台制作者への意識調査~ライフ編その1~』の調査報告をいたします。三日連続、毎日、調査報告をいたします!
「家族との観劇経験は、その後の舞台人生に影響しているのではないか?」
という仮説を立て、みなさまに質問をした結果をご報告いたします。

Q1.あなたとご家族に関する質問です。子どもの頃、ご家族で観劇をしたことはありますか?


「観劇に連れて行ってもらった記憶がない」という6人に対し、19人の方が、ご家族との観劇経験があると答えています。
最も多かったのは、「何らかの機会に1~数回連れて行ってもらった記憶がある」と答えた11人。
頻繁ではなくとも、ご家族との観劇経験のある方はぼちぼちいらっしゃるようです。
ただ、実をいうと回答者が東京に偏っているところもありますので、
東京以外の場所では、事情が違うかもしれませんね。

 

Q2.子どもの頃、観劇に連れて行ってもらったことのある方に質問です。何の公演に連れて行ってもらいましたか?また、その経験は今の仕事についたことと関係がありますか?

A2-1.観劇大好き!英才教育家庭

小さな時にはマスクプレイミュージカルなど。その他、宝塚歌劇団、東宝ミュージカルや新劇の舞台等多数
(39歳 女性 兵庫)
熊本の八千代座に坂東玉三郎公演を。八千代座の雰囲気と豪華絢爛な舞踊は、今でも心にしみついています。
(28歳 女性 埼玉)
親が演劇鑑賞協会の会員だったので、例会(定期公演)に行きました。文学座や、こまつ座など。公演後の片付けを手伝ったりしたので、現在の仕事に就くひとつの要因になったと思います。
(37歳 男性 神奈川)
森繁久弥さんの、「屋根の上のヴァイオリン弾き」を小学校3年の時に。「キャッツ」を4年生のとき、昴の「マクベス」を6年のとき。どれも、今の私に多いにつながっていますが、なぜか、小劇場演劇をやっています。
(37歳 女性 東京)

新劇、坂東玉三郎、森繁久弥……渋いお子さんが勢ぞろいです。
ミュージカル等の豪奢な舞台には、年齢を問わず心奪われるものがありますよね。
そういえば、舞台制作に携わっていた大学時代の友人たちによると、親御さんが伝統芸能や宝塚歌劇の大ファンなのだそうです。
子ども時代に舞台への憧れを抱くと、おのずとその道へ歩み出してしまうのでしょうか。
それとも、「この子をスターに……!」というお母様の密やかな野望があったのでしょうか。
いずれにせよ、なるべくしてなっている方々といえそうですね。
 

A2-2.子ども向け劇に連れて行ってもらったよ家庭

渋谷児童会館にある劇場で行われた人形劇や、ジュニア・ミュージカル団体の公演に連れて行ってもらった。舞台に憧れ、舞台にかかわるようになり、結果、今があるので関係あると思う。
(23歳 女性 東京)
子どもミュージカルや劇団四季の子ども向け公演など…今思うと、文化庁の行事だったと思います。その経験が「観劇」を絵を描いたり歌を唄ったりするのと同列にしてくれたので、関係はあると思います。
(40歳 女性 大分)
地方を巡回する児童演劇(私は岐阜出身)。終演後に役者さんと握手できて嬉しかった。実演者と鑑賞者の距離が近い作品を作りたいという願いは、ここから始まっているかもしれません。
(42歳 男性 東京)

案外、侮れないのが子ども向けの舞台です。
親御さんとしては「情操教育に良かれ」という気持ちだったのかもしれません。
もしかしたら「舞台に集中しているうちは大人しくしていてくれるから」なんて下心があったのかもしれません。
どんな理由であれ、子どものうちは、大人と一緒でないと舞台公演を観ることはできません。
ですから、この経験を与えて、現在のお仕事の礎を築いてくれた親御さんはエライ!
ウチの母も、区民センターで上演されるミュージカルによく連れて行ってくれました。
内容はサッパリ覚えていないのですが、未だにトラウマ級に覚えている歌がありまして。
飢饉に喘ぐ民衆の歌、なのですが。
子どもというものは、大人の思いもよらぬところで強い衝撃を受けているものです。

 

A2-3.大人になってから一緒に観たよ家庭

今まで特にお芝居に連れて行ってもらったことはなかったが、高校2年生の時にニューヨークに旅行に行った際ブロードウェーのミュージカルを毎日観させて貰った。当時高校演劇はしていたのでこれだけが理由ではないが、いい勉強になったと思う。
それまで演劇=小劇場だと思っていたので、かなり視野が広がった。現在会社ではミュージカルも制作しているので、凄く役だっている。また、今の会社の採用試験でこの旅行で観たものの話をして大変評判がよく、採用につながったと思う。
(24歳 女性 東京)
18,19くらいの時に、商業演劇…片岡孝夫(当時)と太地喜和子の色っぽいものを親子で。それから子どもの時に人形劇など。今の仕事についたことと関係ないように思います。
(43歳 女性 東京)

多大な影響を受けた方と、そうでもないという方。
いずれにせよ、ある程度大人になってから演劇を親子で楽しめるということは、それだけでも大きな価値だと思います。
子どもの頃のことだけでなく、こんなお話も伺うことができるとは予想外でした。素敵なエピソードありがとうございます!


いかがでしたでしょうか。
「今の仕事と大いに関係ある!」というご回答がある一方で、
もちろん、関係ない・意識はしていない」という方もいらっしゃいました。
「そうか、この仮説は必ずしも合ってはいないんだな」と思いつつも、
無意識下で働いている何かがあるのではないかな~、と妄想しております(笑)
そういえば。
それははるか昔、現在25歳の私が相当おチビちゃんだった頃、
としまえんに、人形劇の小さな劇場があったんです!
のりもの券で入場できたのですが……覚えている方、いらっしゃいますか?
簡単な昔話の人形劇を上演していて、よく連れて行ってもらいました。
なのにいつの間にかなくなっていて。ホント、いつの間になくなったのでしょう。
こんな風に意識の奥底に潜んでいる記憶が、じつは自分の関心をを舞台へ向けさせている要因だったりして!?
今回お答え頂かなかった制作者のみなさまも、たまには、ご自身の舞台人生のルーツに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

よくよく思い返してみると、あなたの脳内の片隅にも、さりげな~く潜んでいる重大エピソードがあるかもしれませんよ。
さて、次は「舞台制作の仕事について家族からどう思われているの?編」です。
子どもの頃は快くお芝居を観に連れて行ってくれたご家族が、
舞台制作の仕事について、今は一体どんな反応を示しているのでしょうか。
お楽しみに!!!!

固定ページ: 1 2 3 4 5 6


【関連記事】

ピックアップ記事

公募
EPAD「2024年度セレクション」作品募集

Next News for Smartphone

ネビュラエンタープライズのメールマガジン
登録はこちらから!

制作ニュース

ニュースをさがす
トップページ
特集を読む
特集ページ
アフタートーク 
レポートTALK 
制作者のスパイス
連載コラム
地域のシテン
公募を探す
公募情報
情報を掲載したい・問合せ
制作ニュースへの問合せ


チラシ宅配サービス「おちらしさん」お申し込み受付中