制作ニュース

舞台制作者意識調査「ライフ」編

11.02/16

こんにちは!舞台制作ラボのさいきです。
現役制作さんたちの子どもの頃の観劇経験と、
それが及ぼした現在への影響についての調査報告です。
なかなか興味深いご回答盛りだくさんでしたので、ぜひご一読くださいませ!
子どもの頃は快くお芝居を観に連れて行ってくれたご家族が、
舞台制作の仕事について、今は一体どんな反応を示しているのでしょうか。


Q3.あなたのご両親、ご兄弟、お子さまは、あなたの「制作者」という仕事について、どのように考えていると思いますか?

おぉ……ご家族に知られていない方がいらっしゃるなんて。
「詳しくは分かっていないようだが、応援してくれていると思う」11人が最も多く、
次が「あなたの仕事内容や仕事に対する熱意を、よく理解してくれていると思う」6人でした。
合わせて17人。舞台関係というと、経済的に不安定なため、歓迎されないイメージもありますが、積極的に応援してくれるご家庭もいらっしゃるのですね。 一方で、仕事に対する熱意は分かってくれているものの、
この仕事に就くことに対しては理解を得られていないという方もいらっしゃいました。
身近なご家族から理解を得られないことはとても悲しいことですが、
ご家族にとっても様々な思いがあるのでしょうね。 もし自分もご家族に知られていない!という方がいらっしゃるのなら、
思い切って、カミングアウトしてみてはいかがでしょうか。

Q4.あなたが舞台制作をすることに対するご家族の反応について、あなたはどう思いますか?

(例:時々子どもにDMラベル貼りを手伝ってもらっている。何も分からず楽しそうにやってくれるが、これでいいのかなと思う。本当は遊園地にでも連れて行きたい)

A4-1積極的に応援してもらっています!

DMラベルは貼ってもらったりはしていませんが(笑)シュレッダーかけが大好きで、無心にシュレッダーに紙をくべている姿に哀れを感じた…他の社員にお礼にアイスを買ってもらっていました。 稽古が始まると、夜は早く帰れないので、主人があまり残業ができず、出世にかかわっているのではと心配になる。 学校の長期休暇の期間が忙しいので、どこにも連れて行ってやれないため、もう少しいろいろな所に連れて行って見聞を広めてあげたいと思う。でも、所属タレントが声の仕事をしているアニメの主題歌CDにサインを貰ってあげたとき、とても喜んでいた。たまには子ども孝行しないと。
(46歳 東京 女性) やっと最近、友人や親せきを誘って芝居を観に来てくれるようになりました。知り合いのお店にポスターを張ってくれと頼んでくれたりも。また、自営なのですが、どうしても!という時は仕事を休ませてくれます。感謝しています。
(40歳 東京 女性)

シュレッダー大好きっ子のご家庭。なんと、本当にそんなご家庭があるとは!!
シュレッダーをかけるのは確かに楽しいんですよね。お子さんとしては、お母さんのお手伝いが出来て誇らしくもあるのかもしれません。決してアイス目当てではないと思いますよ!
「ご主人の出世に関わるかもしれない」というご心配も、共働き家庭ならではです。ご家族みんなで働くお母さんを支えているのですね。
小さい頃、機械部品にゴムを取り付けたり、ポケットティッシュをポリ袋に詰めたり、タウン誌をたくさん抱えて近所のポストを回った思い出がよみがえりました。 ご友人やご親せきを誘ってお芝居を観に来てくれるようになったという方は、努力の賜物ですね!
はじめは反対されていても、だんだん応援してくれるようになると心強い!
これからも頑張って下さい!

A4-2.あたたかく見守られています。心配かけてごめんよ

進み出て何かを手伝うことはないが、影から見守ってくれている。その分がんばらねばと思う。
(42歳 男性 東京) 今は一人暮らしなので、誰にも迷惑かけませんが、実家暮らしだった時は、私が忙しい時に心配かけてるようなのが気がかりではありました。
(36歳 女性 京都) まだ子どもが小さいので、主人にいろいろと苦労をかけている。高いお酒を買って、ゴマすりしてます。
(28歳 女性 埼玉) したいと思うことをすればいい、だけど、生活をきちんとできるようにしないと仕事としてする意味がない、と言われてます。
(36歳 男性 神奈川) 完全に制作で食べていけているわけではないので、そこが両親(特に父親)には不満のようです。この道で稼げるようになれば、また別なのだろうと感じます。そんな両親にはちょっとうしろめたさを感じつつ、何も言われないのでまあいい環境なんだろうと納得しています。
(30歳 千葉 女性)

あたたかく見守られている方々のご回答です。
公演の時期が近づくと、膨大な仕事を抱えて忙しく動き回る制作さん。
ご家族に心配をかけてしまって、それが気になったり申し訳なかったりもしますよね。
小さいお子さんを抱えていると、もっと一緒にいてあげたいと思ったり。 また、やはり経済的な不安定が問題になることもあるようです。
「生活をきちんとできるようにしないと仕事としてする意味がない」と、
時に厳しく言われることがあっても、それはあなたを信頼してのことなのでしょう。
ご家族のご期待にこたえるためにも、ご自身で選んだ道を信じて進んでください。  

A4-3.ちょっと特殊?実は家族も関係者です

母は殆どわかっていないようです。弟がミュージシャンなので、弟夫婦は割に理解しているようです。
(43歳 東京 女性) 旦那が劇団代表者。故に、理解はあるので助かる。しかし、代表者と制作という関係性としては、どうしても越えられない壁があるとも思う。
(40歳 長野 女性)

ご家族が舞台やそれに近い業界の方だと、比較的理解があるようです。
やはり関わってみないと分からない事情が分かると、反応が違うのでしょうね。 けれども、関係者とはいえ立場が異なると、
「越えられない壁がある」というのも、関係者ならではのご回答です。
クリエーションする側と、それを支える側とでは、
ご家庭内でも考え方が食い違うことがあるのでしょうか。
ある意味で、全く理解がないことよりも複雑な問題なのかもしれません。


いかがでしたでしょうか。
思いのほか、20代~40代までの様々なご家庭の方々からご回答を頂き、
家庭によって受け止められ方が違うのだということがよく分かりました。
ありがとうございました。 ご自身のお仕事とご家庭とのこととなると、20代以降の方のご関心が高かったためか、
10代の学生制作さんのお声が聞けなかったのが残念です。
また、働くお母さんのエピソードはちらほら伺うことができたのですが、
お父さんとお子さんのエピソードにも興味があります。
この報告を読んで、ひとこと言いたい!という方がいらっしゃいましたら、
ぜひコメントをお寄せくださいね。 そういえば。
6月12日日曜日、父の日。実家へ帰りました。
勤め人であるわたしのことを「遊び人」呼ばわりしていた父ですが、
大きく立派に育ててくれた父なので、わたしは心の中でひっそり感謝しているのです。
父は「珍しいじゃないか」言い、その後ほんの少し会話しただけで寝てしまいました。
わたしは、「照れ隠しかな?」と思いました。
その後、父の日は翌週の6月19日であったことが分かりました。 さて、次回は最終回。
『親戚には「舞台制作」をなんと説明しているの?編』です。
ご家族のように身近な方々ではなく、心理的にも物理的にももう少し距離のある
ご親戚との関係についての調査報告いたします。
お正月など親戚の集まる席で、ご自身のお仕事ことが話題になったとき、
みなさまは一体どのように説明しているのでしょうか?お楽しみに!!!!

固定ページ: 1 2 3 4 5 6


【関連記事】

ピックアップ記事

ニュース用未選択
「舞台芸術におけるハラスメント防⽌ガイドブック」公開

Next News for Smartphone

ネビュラエンタープライズのメールマガジン
登録はこちらから!

制作ニュース

ニュースをさがす
トップページ
特集を読む
特集ページ
アフタートーク 
レポートTALK 
制作者のスパイス
連載コラム
地域のシテン
公募を探す
公募情報
情報を掲載したい・問合せ
制作ニュースへの問合せ


チラシ宅配サービス「おちらしさん」お申し込み受付中