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日本芸術文化振興会は、国立劇場(東京都千代田区隼町)で予定している増改築工事の「基本計画策定業務」に関して、株式会社佐藤総合計画と契約した。契約額は3780万円(税込)。19日に建設通信新聞が報じた。
国立劇場は開場から約半世紀が経過し、老朽化が著しいことから改修されることが決定していた。2017年4月から休場し、東京五輪の関連行事会場となることを視野に、2020年完成を目指して約3年をかけて大改修される。今回、「国立劇場等大規模改修基本計画策定業務」の簡易公募型プロポーザル(拡大)を実施し、2者から参加表明があり、佐藤総合計画からのみ技術提案書の提出を要請していた。
同劇場は1966年11月にオープン。大劇場(1610席)と小劇場(590席)からなり、隣接する寄席演芸主体の国立演芸場(300席)は79年3月にオープンした。校倉(あぜくら)造りを模倣した外観を持つ現在の施設は、63年に実施した設計コンペで岩本博行氏(竹中工務店)が選ばれ、建設省(現国土交通省)が実施設計を、竹中工務店が施工を担当した。
今回の大規模改修では、本館の一部を解体し、事務棟と伝統芸能情報館は全面改修、国立演芸場、分室、別館(事務所)は取り壊し、増築可能エリアで新たに整備、現在の総延べ床面積は3万5563㎡に対して、大規模改修後には延べ4万㎡程度になる計画だという。
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