制作ニュース
- セゾン文化財団主催『舞台芸術活動と育児の両立について考える会』Vol.5
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24.09/13
~参加者からの企画を紹介(一部抜粋・要約)~
情報共有について、その方法など
育児中であることを前提に創作活動を行う際のガイドブックを制作し、メンバーに周知。劇場に制作支援をしてもらうことで、普及へとつなげたい。
妊娠中、育児中のアーティストやスタッフとカンパニーが仕事をする際の留意事項や体制づくりをまとめたガイドブックを作成。安⼼して創作活動ができる環境整備へ。
広く舞台芸術に関わる人を対象に、「子連れ出張」において必要な情報を共有できる非公開のFacebookグループを立ち上げる。
クリエーションを考える
作品創作とその発表において「子どもを排除しない環境づくり」を行う。その取り組みを発信し、「子どもがいることが当たり前の社会」を作ることへとつなげていきたい。
育児や育児経験をそのまま創作につなげ、作品・活動として育てていく。親子で会場に来てもらい、子どもとダンサーが共演。事前リハは行わず、ほぼ即興で。
子どもと一緒に舞台芸術の現場に参加できる場を作る。「親子」「先生と生徒」という直接的なつながりではない、大人と子どもの「ななめの出会い」を大切に。
劇場の使用時間を主に10時〜17時とした公演を実現。意見交換会を実施しながら、「職場環境改善」を進めていく。
新作戯曲トライアウトのための稽古場+レジデンスを運営。執筆と稽古を同時にできる場所を確保し、戯曲を書き上げるための環境を整備する。収益モデルも念頭に。
すべての子どもたちに向けて「芸術の入り口」となる場をつくる。段ボール、粘土など身の回りにあるものを使って遊ぶことで、子どもたちの想像力・創造力を育んでいく。
互助会、ファミサポ、試演パッケージ
舞台芸術関係者による互助会を立ち上げる。遠征先でも利用可能な体制を整備、知人がいなくても子どもを安心して預けられる、預かることができる環境を目指す。
地域をベースに身近な人たちが集まり、互いに助け合える緩やかな繋がりを作る。大人と子どもが一緒にいることができる場であると同時に、大人同士がより深く語り合える場に。
近隣の同業者同士で相互協力のコミュニティを作る。定期的に子連れで交流し、現在の仕事の内容や近況を報告し合いながら、基本的には「助ける側」として貢献する。
舞台関係者向けの「互助会(舞台版ファミサポ)」を設立。まずは勉強会を開催し、子育てをしている人もしていない人も「子育て」について語り合える場を作る。
舞台芸術業界向け「子育て支援パッケージプラン」。情報、経済、精神面で支援すべく、「情報提供」「支援プラン」「相談窓口」の3本立てで、子育て当事者と所属団体等へ提供。政策提言も。
舞台芸術業界で子育てをテーマとしたオンライン上のプラットホームを開設。言わば「オンラインの互助会」。様々な立場の人がアクセスでき、個人の選択の自由も担保。「情報バンク」でありアーカイブ機能も果たす。
助成金や費目について
「助成金制度」の助成プログラムを申請する際、全ての団体に子育て支援などの経費を申請することを要請する。子育ての当事者だけでなく、すべての人がこの費目に向き合い、誰もが育児について考えるきっかけをつくる。
意識を変える/社会を変える
「⼦育ては主に⼥性が負う」という意識を転換し、芸術家の社会的地位を高めていく必要がある。芸術家一人ひとりが「社会を変える」マインドを強く持ち、行動していく。そのためのコミュニケーション・学習の場つくりや、制度への働きかけを行う。
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