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セゾン文化財団主催『舞台芸術活動と育児の両立について考える会』Vol.3

24.09/13

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課題についてグループディスカッション~第4回・森下スタジオ編~


第3回の話し合いを経て選定された3つの課題
(1)第三者機関の設置
(2)育児「当事者」だけのクリエーション
(3)使える助成金制度

(1)第三者機関の設置

業界に特化したキャリア支援やベビーシッターの補助金、政策提言、子育ての専門家による研修等の活動を行う新たな組織を求める声があがった。また、子育て支援のみならずクリエーションの面でも情報共有できるネットワークの必要性も語られた。

一方で、こうした組織が個人の「やる気」に頼りがちな問題点ついて、「事業として成立し、ビジネス的なメリットがないと、組織が機能し続けるのは難しいのではないか」という意見も出た。育児問題に特化した独立機関であることを理想としつつも、まずは既存の組織の中からスタートし、ブラッシュアップを重ねながら独立へとつなげていくという案も示された。

(2)育児「当事者」を主体としたクリエーション

育児の「当事者」が主体となって行うクリエーションを実施してみる、創作プロセスも含めて発表し、自分たちで『事例』を作って共有することで、他の場所にも広がっていくのではないかという提案がなされた。

育児と創作活動が共存するための方法として、公演規模のサイズダウンを図って予算や時間の制約を縮小する、もしくは同様の形式のフェスティバルや発表の場があるといいのではないかという意見も。育児をしながら稽古場に通うことの難しさを克服するため、合宿形式で稽古を実施し、舞台仲間にシッターも依頼したという事例に関心が寄せられた。

(3)使える助成金制度

助成金の場合、申請時に必ずしも育児について予定が決まっているわけではないという『タイムラグ』が生じている実情を踏まえ、「随時申請できるシステムだとありがたい」という意見に賛同が集まった。

また、「今!」という時に使えるシステムとして、掛け金で資金を担保しつつ申請があればすぐに利用できる「共済」のようなものはどうかという案も。さらに「公演への助成金のなかで『託児費も対象費用になる』といった場合に、実際には充当されないケースもあるため、公演とは切り離して『託児限定の助成金』として成立しているほうが利用しやすい」「団体からではなく当事者本人が申請する形式のほうが気兼ねなく利用できる」「舞台芸術業界にフィットさせたベビーシッター利用券をつくる」など、現場の声を反映した具体的な施策・方法が出された。

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