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新国立劇場「2022‐2023シーズン」ラインアップ発表

22.03/04

新国立劇場、小川絵梨子演劇芸術監督が「2022‐2023シーズン」ラインアップを発表

新国立劇場(東京都渋谷区)は1日、2022/2023シーズン(2022年9月~)の演劇ラインアップ説明会を開催した。新作4本を含めこれまでのシーズンにはない新たな試みが盛り込まれ、任期5年目となる小川絵梨子・演劇芸術監督の継続的な活動がより明確に立ち上がってくる内容となった。
(写真左より:演劇芸術監督 小川絵梨子、オペラ芸術監督 大野和士、舞踊芸術監督 吉田都)

関連リンク ⇒ 2022/2023シーズン 演劇 ラインアップを発表しました

シーズン開幕には、海外招聘公演『ガラスの動物園』がコロナ禍下での3年越しの上演を果たすべくラインナップされた。小川によると、制作するフランス・パリの国立オデオン劇場とは厳しい状況の中でも国立劇場同士のつながりを育んできたという。舞台美術の輸送やキャストスタッフの渡航問題など、難しい局面も熱意と覚悟で乗り越えていきたいと語った。主演は映画、舞台と幅広く活躍するイザベル・ユペール、演出はイヴォ・ヴァン・ホーヴェ。

続いて、劇場開場25周年の記念公演として小川自らが演出を担当する、英国の劇作家トム・ストッパードの最新作『レオポルトシュタット』日本初演。50代で初めて自らのユダヤ人としてのルーツを知ったというストッパードの自伝的要素も含まれた本作は、繰り返される苦しみの歴史の中で命を繋ぎ、世代を紡いできた一家の物語。キャスト総勢30名の大規模上演となる。

芸術監督自身が、今の世の中に打ち出したいテーマ設定で連作上演するシリーズ企画、次年度は「未来につなぐもの」と題して30代~40代の劇作家・演出家により新作3本が上演される。1作目は、2019年からイギリスのロイヤルコート劇場と行ってきた劇作家ワークショップから生まれた須貝英の新作を、文学座の稲葉賀恵が演出を手掛ける『私の一ヶ月』。2作目は、小川自身も「丁寧な心情を描くことができる劇作家」と信頼を置く横山拓也の新作を、「こつこつプロジェクト」第一期として『スペインの戯曲』を演出した大澤遊が担当する『夜明けの寄り鯨』。そして3作目は、いつか同劇場に登場を願っていたという□字ック主宰の山田佳奈の新作を、眞鍋卓嗣が演出する。

恒例となったフルオーディション企画は、トニー・クシュナーの名作『エンジェルス・イン・アメリカ』。第一部「ミレニアム迫る」、第二部「ペレストロイカ」の同時公演により計2か月間にわたって上演する。小川自身も特別な思い入れのある本作、「(コロナ禍下で)思うように予定を決めたり出かけたするのが難しい状況だからこそ、できるだけ長期間の公演を行い、お客さまに観劇の機会を提供したかった」と想いを語った。演出には上村聡史を迎え、すでに8名の出演者も決定している。

そのほかにも、長塚圭史の作・演出による「こどももおとなも楽しめるシリーズ」第四弾や、年間を通して試演を行いながら作品を育てる「こつこつプロジェクト」、中高生のための演劇ワークショップなども引き続き行っていく。


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