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当事者たちのQSC(1)[エントリー者の視点から]

18.12/21

当事者たちのQSC〜「演劇動画」という新たなジャンルが生み出したもの(1)
[エントリー者の視点から]

ハセガワアユムさん
 

演劇ニュースサイト『エントレ』(運営:株式会社ヴィレッヂ)が主催する『クォータースターコンテスト(QSC)』。15分・ノーカットの「演劇動画」という新しいジャンルで、エンターテインメントの更なる可能性を引き出してきたこのコンテストに、エントリー者・主催者はどのように取り組んできたのか。それぞれの立場から今改めて「QSC」を振り返る。
第一回は[エントリー者の視点から]と題し、第6回QSC(2017年開催)で「観劇三昧賞」「Next賞」をW受賞したMUのハセガワアユムさんに話を聞いた。

■クォータースターコンテスト(QSC)
WEB上に投稿された15分・ノーカットの演劇動画を競うコンテスト。主なルールは「12分0秒以上、15分0秒以下の演劇動画にすること」「カメラは1台のみを使用し、動画編集をしないこと」。2012年に始動し、2017年までにトータル600近い作品がエントリーされた。

■ハセガワアユム
劇作家、演出家、ナレーター。東京都世田谷区出身。俳優活動を経て、2007年に『MU』を立ち上げる。2013年に沖縄国際映画祭出品『新見的おとぎばなし』で映画監督デビュー。渋谷にあるライブハウス、サラヴァ東京にて演劇のブッキングも務めている。映像作品やMUのプロデュースなどの依頼も常時歓迎中。
twitter@ayumumumu
http://mu-web.net/

【ハセガワアユム(MU)QSC6 エントリー作品】
『YoutuberのSaeComが渋谷のハロウィンではしゃいでると親戚のおじさんと未知との遭遇』


初期は舞台の記録映像や上演台本の映像化でエントリー

QSCの存在を初めて知ったのは、ネットだったと思います。ヴィレッヂが主催で、審査員も気になって。それと、やはり賞金(※グランプリには30万円)のことが大きくて、「舞台の記録映像をアップしたらそのまま劇団の宣伝にもなるし、それで賞金が貰えたら嬉しいなぁ」と、ハンターみたいな気持ちでエントリーしました。ただ、他の作品は撮り下ろしているものが多かったし、撮り下ろしじゃないとノミネートにひとつも残ってなかったので、「演劇動画」の定義がよく分からなくて。結局それが僕にとって永遠の課題になるのですが(笑)

1回目のエントリー(※第1回QSC『ママさんボーリング』)は舞台の記録映像だったので、反省を活かし撮り下ろしにした2回目のエントリー(第2回QSC『欲望』)は、誘拐された女の子の視点で誘拐犯を見る、「カメラワーク=人間の視点」ということをやっていた。上演済みの台本が元々あって、それの映像化として(創作行程を)ガチガチに固めて作ったんですよ。稽古もかなりやったし、スタジオも借りて撮影した。結構いいところまで行ったのですが(※ノミネート選出されるが、惜しくもグランプリには届かず)、演劇公演のように予算を回収できる訳でもなく、それで少し疲れたというか、消耗してしまいました。

QSC2 エントリー作品『欲望』

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