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劇団制作社樺澤良の!!!!! 「制作王子、ニューヨークへ行く~米国☆留学記~」 “制作王子”こと劇団制作社・樺澤良による、ニューヨーク“制作”留学日記。 Vol.7 チケット発券システム

12.01/13

ずっと来たかったラ・ママ実験劇場!!ここで寺山修司さんが公演をしたかと思うと感慨深い

羨ましすぎてドギマギしてました。

皆さん、こんにちわ!!!!!そろそろ釣りが恋しくて、気がつくとYouTubeで日本の釣り番組を検索してしまっている釣り欲求不満大爆発の樺澤です!!!!!

今日の一言:ニューヨークの吉野家は日本の味とまったく同じ!!10年前にロスで食べた時のBeef Bowlは完全に別物だったのにっ!!!!!(これに関するご意見はこちらからっ:info@seisakusya.jp または twitter ID:@kt_ekimae)

年が明けてからまもなくすると『Under The Radar Festival』という舞台芸術フェスティバルが開催されました。ご存知の方もいらっしゃると思いますが東京芸術劇場の芸術監督である野田秀樹さんの作品『THE BEE』や岡田利規さん率いるチェルフィッチュの作品『ホットペッパー、クーラー、そしてお別れの挨拶』も参加しているフェスティバルです。どちらの作品もニューヨークタイムズ誌に取り上げられ話題を呼んだ作品となりました。この時期にニューヨークにいられ、日本の作品が海外でどのような受け入れられ方をするのかを目の当たりにできた事に喜びを感じます。そして公演を作る際に何が障害になるのか、一体何が具体的に日本とは違ってくるのか、感じた事をここで語るには余白がなさ過ぎて想像力の欠如を招いてしまいそうなのであえて控えますが(ならばレポートするなと言われそうですが…)やはり現地にいなければ感じられない事というのは多く存在します。ひとつだけ言うなれば「こんな企画仕込んでたんか、こんちくしょー!!」と、帰宅してから枕をサンドバックのごとくメッタ打ちにしてしまうような事実を日本の皆様を差し置いて先に知って、悶えたという事ですね。一体何が何やら…。はい、不明極まりないですね、すみません。土下座して反省します。

フェスティバルの他の作品も観て周りましたがどの作品もなるほど個性的で非常に興味深いのですが、ここは制作手帖、制作ならではの切り口で話をしたいと思います。ヨーロッパでもそうだったのですが、劇場でのチケット発券システムですね。当日精算のチケットは日本と同様に受付に付箋的なメモを貼付けて観客の来場時にチケットを渡していきますが、当日券に関してはいちいちチケットを新規に発券します。いちいち、と書いてしまうとマイナスなように聞こえてしまいますが違うんです、マイナスではありません。むしろ自分の名前まで刻印されるというこれまたなんともきちっとしているなと感じるシステムなのです。

この、名前を刻印するのは何故でしょうか。実際にインタビューしたわけではないので(ミス!!)あれなのですが、私にとっては好印象でした。チケット発券機を使用する事で枚数管理の利点、顧客リスト管理の利点が第一に考えられますね。あと、さらに特に秀でているのがクレジットカード決済がその場で行えるシステム。これは完璧ですよね。何故にテクノロジー社会の先進国、日本に劇場受付窓口でのクレジットカード決済が常用化されていないのかを改めて強く疑問に感じました。もちろん、大きな劇場ではカード決済に対応している現状もありますがこちらではどんな小さな劇場でもこうしたシステムは普及しています。どなたかこの機械を日本に持って帰ってくれないだろうか、いや、私が持ち帰ればよいのだろうけども。

こうしたチケット発券システムは劇場主催の際にのみ使用されるのか、それとも純粋な貸し館の際にも個の団体が使用しているのかはリサーチ不足なので不明です(反省しろっ!!)が、理想は民間、公共、大小関係なく、劇場がチケットの発券機を保有していて、いずれの団体もそれを使用できる事ですね。この事は劇場と団体が自らのチケットをどの程度販売したかの相互確認の材料にもなり得ます。ここに明記した事だけではまだ落とし穴が無数にあるので簡単に鵜呑みにしてもらいたくはないのですが、ここから新たに発展していく日本のチケットシステムの可能性が多数含まれています。もちろんアメリカという国ではクレジットカードが一種の身分証明にもなり得る事実もあるでしょう。もちろん、チラシを刷るのが平均1,000部/1公演というくらいの実情だからアナログシステムからテクノロジーを駆使したシステムへ移行していく流れが強いという理由もあるでしょう。(これについては是非ともNextさんと一度話をしたし。)ただ、私達は変化していく事を恐れずに良いものは良い、そしてこれまでのシステムと変化に伴う考えなおさざるをえない物達と対話をしながら緩やかに変化を迎えていかなければならない事だってあるのだと思います。効率的な変化を、しかし日本ならではのマインドも忘れずに。

SUSHIにアボカドは認めますがさすがにチーズは認めませんっ!!みたいな!!!!!爆

つづく

参考URL

Under The Radar Festival:http://www.undertheradarfestival.com/index.php?s=1



■樺澤 良(かばさわ・りょう)■

劇団制作社 代表。 1979年、東京都板橋区出身。(株)メジャーリーグにてプロデューサー・笹部博司氏に師事。2005年、制作者のみで構成される「劇団制作社」を 旗揚げし、小劇場演劇界の制作受託を中心に活動を展開。過去の主な制作受託に「庭劇団ペニノ」「劇団鹿殺し」「フェスティバル/トー キョー」「鳥肌実全国時局講演会」「劇団、江本純子」「パルコ劇場」「東京芸術劇場(『芸劇eyes』、『TACT/FESTIVAL』、『チェーホフ?!』)」などがある。その他にも、東京都初所有の舞台芸術のための稽古場施設「水天宮ピット」の運営制度の設計や、「481engine」「CoRichチケット!」といった票券管理システムの開発協力にも携わる。現在、バナナ学園純情乙女組の制作統括として従事。2011年、「Asian Cultural Council」 の助成を受けてニューヨークへ留学。最近出来た趣味は釣り。
劇団制作社:http://seisakusya.jp

Asian Cultural Council:http://asianculturalcouncil.org/japan/


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