制作ニュース

劇団制作社樺澤良の!!!!! 「制作王子、ニューヨークへ行く~米国☆留学記~」 “制作王子”こと劇団制作社・樺澤良による、ニューヨーク“制作”留学日記。 Vol.6 Music under New York(MUNY)

12.01/13

※逆側のホームでも別の人が演奏しているくらいどこでもやってますっ

※一般聴衆の飛び入りダンスあり
(上下映像ともに樺澤撮影)

明けましておめでとうございます!!明けましておめでとうございます!!! 私宛の年賀状は今さらですがNYに転送してくださいっ、樺澤です。

今日の一言:こちらの紙巻きタバコは店によって値段が倍くらい違うので買う前に必ず値段の確認が必要ですよみなさんっ(これに関するご意見はこちらからっ: info@seisakusya.jp または twitter ID @kt_ekimae)

2012年の年越しはマンハッタンにて過ごしました。マンハッタンで年を越すならば一度は経験してみたいタイムズスクエアで行われるNew Year’s Eve!! 今年はレディ・ガガがライブをするという事でいたるところで話題騒然!! しかし私、個人的には12/30にゲームセンターに突如現れたというブラッド・ピットの方が気になりすぎてもう!!いったいどのゲーセンにブラピ様っ私の実家にはいまだにブラピ主演の『セブン』のポスター飾ってありますもの。YouTubeでガガのライブ中継がUPされたものを見つけたので是非チェックをば!!!!!(文末にURL掲載)

さて、NYに来た方ならば幾度となく目にする光景があります。それは地下鉄でのミュージシャン達の演奏。単独で演奏している事もあれば数名でセッションしていたり、またトラディッショナルな楽器を使っている人もいればエレキギターで爆音をかき鳴らしていたり、バケツを裏返した擬似ドラムでリズムを刻んでいたりとその姿は様々です。寒い地域は地下鉄が発達するのでしょうか、ニューヨークの人達はタクシー、バスなどももちろん使いますがやはりなんといっても地下鉄を圧倒的に多用します。入場時に$2.25払ってしまえば地下鉄でどこまでも行けてしまうのですからそれも当然と言えば当然です。例えば非常に遠回りになりますがブルックリンからマンハッタン経由でクイーンズに1時間以上かけて行っても$2.25。埼玉の「和光市駅」から副都心線で「渋谷駅」まで乗ったとしても初乗り一定料金みたいなもの、なうえに地下を移動するので寒くないという、これを使わずしてどうする的な存在、Subway様。そんな一日に爆発的人数が移動する手段の地下鉄構内のいたるところでレベルの高い演奏が電車待ちの間に聴けるのですからニューヨークはニクい街っ!!

しかし、しかし。ミュージシャン達は勝手に演奏しているのではなく、厳しいオーディションを受けて正式に許可を取っているからこそ、この価値があります。それが「ミュージック・アンダー・ニューヨーク(MUNY)」というプログラム。地下鉄構内で演奏やダンスなどを行いたい人達を公式に審査し、その中の優れたミュージシャン達と契約をしたうえで活動を認めているとの事。クラシック、ジャズ、アフリカ音楽など多様なジャンルが展開されています。芸術文化が街のちょっとした生活側面にこうして隣接している発想は日本でも必要性を感じます。こういうところはJRや東京メトロも是非取り入れてもらえたらと感じながら目を凝らして観察しているのですっ。東京都が行っているヘブンアーティストもそれに近いものですが、NYのはもう少し密度が濃い印象。そして公式審査をしている事によりクオリティが担保されている為、普段、芸術文化に感心を示さない人達へのアート体験への敷居を下げる可能性も持っていて実に興味深いです。この地に根を生やしている人に対しても観光で滞在している人に対しても街の魅力、ブランド力を向上させてくれている重要なシーンのひとつとなっていると思われます。また、このプログラムの主導が芸術文化を担う劇場などからの発信ではなく、公共交通機関からの発信というところがなにより琴線に触れます。

掲載しているYouTube動画の中には演奏している音楽の中に突如、飛び入りで入ってきてダンスを披露する人達の姿も見られるのですが、まさにこの文化が根付いている証拠。

異なるジャンルがこうしたパブリックな空間に日常的にそこかしこにある事で無意識的に街のカラーが形成されていく好例のご紹介でしたっ。

つづく

参考URL

New Year’s Eve2011-2012:
http://www.youtube.com/watch?v=-PyFEUZX2dA&feature=related

Music under New York:
http://www.mta.info/mta/aft/muny/auditions.html



■樺澤 良(かばさわ・りょう)■

劇団制作社 代表。 1979年、東京都板橋区出身。(株)メジャーリーグにてプロデューサー・笹部博司氏に師事。2005年、制作者のみで構成される「劇団制作社」を 旗揚げし、小劇場演劇界の制作受託を中心に活動を展開。過去の主な制作受託に「庭劇団ペニノ」「劇団鹿殺し」「フェスティバル/トー キョー」「鳥肌実全国時局講演会」「劇団、江本純子」「パルコ劇場」「東京芸術劇場(『芸劇eyes』、『TACT/FESTIVAL』、『チェーホフ?!』)」などがある。その他にも、東京都初所有の舞台芸術のための稽古場施設「水天宮ピット」の運営制度の設計や、「481engine」「CoRichチケット!」といった票券管理システムの開発協力にも携わる。現在、バナナ学園純情乙女組の制作統括として従事。2011年、「Asian Cultural Council」 の助成を受けてニューヨークへ留学。最近出来た趣味は釣り。
劇団制作社:http://seisakusya.jp

Asian Cultural Council:http://asianculturalcouncil.org/japan/


ピックアップ記事

令和5年度「北海道戯曲賞」七坂稲が大賞受賞

Next News for Smartphone

ネビュラエンタープライズのメールマガジン
登録はこちらから!

制作ニュース

ニュースをさがす
トップページ
特集を読む
特集ページ
アフタートーク 
レポートTALK 
制作者のスパイス
連載コラム
地域のシテン
公募を探す
公募情報
情報を掲載したい・問合せ
制作ニュースへの問合せ


舞台公演チラシをご自宅へ NEVULAのチラシ宅配サービス「おちらしさん」お申し込み受付中

フェイスシールド・消毒液など、ウイルス対策グッズ販売中!