第59回岸田國士戯曲賞（主催：白水社）の最終選考会が2月16日(月)、學士會館（東京都千代田区）で行なわれ、山内ケンジ氏の『トロワグロ』が受賞作に決定した。正賞として時計、副賞として賞金20万円が贈られる。授賞式は4月27日(月)18時より、日本出版クラブ会館（東京都新宿区）にて行なわれる。

⇒ 第59回岸田國士戯曲賞発表

受賞作について、選考委員の岩松了氏は「人間を微細に見つめる姿勢が独自の演劇を生んでいる。最終的には人間の浅ましさを描くことになるのだが、人が“芝居する”必然を観客は知らされることになる。そういう意味で、きわめて演劇的な作品だ。」とコメント。同じく選考委員のケラリーノ・サンドロヴィッチ氏は「我々が日頃交わしている言葉に潜む危うさと日本人が隠しもつ卑小さを、粘着質な筆致で見事に描ききった」と評した。

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