糸川氏コメント
　
福岡では2006年から10年間、にぎわいの中心地である天神地区を中心に、毎年春に福岡演劇フェスティバルを実施してきました。今年ついに神戸を抜いて全国5位の人口がありながら、「劇場」といわれる舞台芸術を中心とした施設の無い福岡市。現在市民会館の建替が予定されていますが、当初の基本構想から基本計画、そして具体的な整備の内容が見えてくるにつけ、その中身については現時点では全く期待できない状況となっています。そのことを危惧し、アートマネージメントセンター福岡が市内に複数ある練習場の指定管理者である企業に呼びかけるとともに、九州出身の演劇人やこれまでフェスに参加してくれた団体に声をかけて、昨年度より練習場を使った演劇祭「キビるフェス」を実施しています。全国の皆様の応援をどうかよろしくお願いいたします。

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＜同催事に参画する稽古場施設＞
■パピオビールーム
小練習室を8つ、中練習室を7つ、大練習室を1つ有しており、地元の演劇・音楽活動者にとっては欠かせない施設となっている。今回の会場は大練習室であり、客席部分を特設して公演を実施する。
指定管理者は西部ガス興商株式会社。

■ぽんプラザホール
「練習場」としての利用はありつつも、その立地と設備から「福岡でもっとも利用されている小劇場」となっている。利用料金がおさえられているのもその理由の一つ。ロールバックの客席があり、最大108の客席数を設定できる。
指定管理者は福岡舞台芸術施設運営事業体。「NPO法人アートマネージメントセンター福岡」「九州地区舞台芸術運営協同組合」「株式会社ファビルス」の3社で組織されている。

■なみきスクエア大練習室
ホール、図書館、練習場、証明サービスコーナーなどの複合施設「なみきスクエア」は2016年6月に開館。今年9月に利用者100万人を突破するなど、注目が集まる施設の一つ。練習室は小が4つ、中が1つ、大が1つ。キビるフェスには2018より参加。大練習室に客席部分を特設する。
指定管理者はなみきスクエアみらいネットワーク。「株式会社JTB九州」「株式会社ファビルス」「九州地区舞台芸術運営協同組合」

なお、市内にはもう一つ、「ゆめアール大橋」という稽古場があり、同催事の公演会場ではないが、関連企画である演出家・俳優向けワークショップ（講師：大澤遊）を2月3日・4日に実施予定。