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『対ゲキだヨ!全員集合』のつくり方

16.03/28

予算について『赤字でも黒字でも3劇団平等!』

 

P1掲載画像
スカイプでの制作会議(せんだい演劇工房10-BOX内資料室にて)。左から、小濱昭博さん(短距離男道ミサイル)、佐和ぐりこさん(オレンヂスタ)

 
『対ゲキ』は、「3劇団平等で、単なるショーケースに終わらない見ごたえのある公演を行い、金銭面に関しても出来る限り平等になるよう」企画をつくりあげていったそうです。その進行の肝はどんな所にあったのでしょうか?

若旦那さん人物紹介画像2

基本的には、3劇団の制作と全体制作を務める三坂さんの4人で、スカイプ・ミーティングを行って進めていました。三坂さんが数字関係に強かったこともあり、彼女のリードで総製作費をシミュレーションして、『赤字でも黒字でも3劇団平等!』という、全体合意の総予算案を最初につくりました。例えば、交通費は地域ごとに(移動方法と距離から)算出して製作費に組み込むことなどを決めていきました。

編マーク

三坂さんからは、予算に関して「それぞれの団体ごとに創作にかける費用配分が違うので、チケット代の収入から共通でかかる経費を引いたものを3団体で分配して作品創作の費用にあてる、という形をとりました。ショーケースイベントに参加したときにかからない費用+αが、共通予算で負担するもの、というイメージです」という補足コメントを頂きました。共通経費として想定したのは以下のようなものだったそうです。

<共通予算で負担した経費>
●劇場費
●舞台監督費
●音響(人件費・機材費)→各団体で特殊なプラン・オペ準備の場合は劇団で負担
●照明(人件費・機材費)→各団体で特殊なプラン・オペ準備の場合は劇団で負担
●スタッフ宿泊費(共通予算で雇うスタッフ分)
●チラシ/パンフ/チケット印刷費
●チケット委託費
●各団体移動費(ハイエース級の車1台での移動を想定・ガソリン代と高速道路代)
●総合演出費
●外注制作(三坂)人件費
●遠方制作(若旦那)人件費
※なお、劇団の各地での宿泊は、基本劇場泊にて計上した

若旦那さん人物紹介画像2

とはいえ、「単なるショーケースではない本気の公演!」と各劇団ともに意気込んでいたので、例えば「ミサイル」がびっくりするほど大きな美術をつくってしまい、その輸送費や保管費が新たに必要になるなど、予算決定後の変更も、もちろんありました。その件は仙台で助成金が取れてカバーできたので良かったですが(苦笑)。

短距離男道ミサイル公演画像

編マーク

助成金に関しては、企画全体で申請するのではなく、各地域でそれぞれの劇団が申請する形で進めたそうです。「実績のある各自拠点での申請が採択の可能性も高い」という計算もあったとのこと。名古屋では採択されなかったものの、仙台、大阪では獲得することができたそうです。

 
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