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「2.5次元文化研究に関する公開国際シンポジウム」レポート

15.02/23

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横浜国立大学が協働で行う創造都市横浜の担い手育成事業であるYCCスクールは「2.5次元文化研究に関する公開国際シンポジウム」を2月5日に開催した。学究的なテーマでありつつ関係者も含め100名以上の聴衆が集まった、同シンポジウムの模様をレポートする(編集部:芳山徹)

2.5次元文化研究に関する公開国際シンポジウム~2.5次元ミュージカルとコスプレにおける女性の文化実践~  
会場:ヨコハマ創造都市センター3階スペース
<出演者>
・松田誠氏(一般社団法人 日本2.5次元ミュージカル協会代表理事/株式会社ネルケプランニング代表取締役)
・エメラルド・キング氏(ウェリントン・ヴィクトリア大学 日本語日本学科 専任講師)
・須川亜紀子氏(横浜国立大学都市イノベーション学府/教育人間科学部 准教授)

 

2.5次元文化におけるオーディエンスの動向

同シンポジウムのテーマは「女性オーディエンスというものを、2.5次元文化を通して考える」というもの。サブカルチャーのオーディエンス領域における、女性の消費行動をどのように考えるかという内容であった。

全体のモデレータを務めた須川准教授、現役のコスプレイヤー(!)でもあるキング講師からは、「リアリティ概念の変容」という要素が、コスプレ文化や2.5次元文化の受容者に対するアプローチを持って語られた。そこでは、過去にもてはやされた「バーチャルリアリティ」に対して、現在では「リアルな空間をバーチャル」に、という逆のベクトルが生じているという。サブカルチャーの世界において、特に日本の女性達に、『快楽の消費』ともいえるような消費行動が見られると、須川准教授は語る。その顕著かつ最新の事例として、『2.5次元ミュージカル』というコンテンツの紹介がなされた。

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なぜ2.5次元ミュージカルの来場者の殆どが女性なのか?

『2.5次元ミュージカル』とは、漫画やアニメ、ゲームを原作とした舞台コンテンツの総称のこと。松田代表理事は「2.5次元という言葉は、日本のファンの人たちから自然発生的に生まれた言葉です」と語った。2.5次元ミュージカルの観客は、2013年の時点で160万人(年間観客動員数)に達しているという。松田代表理事曰く「その95%は女性」とのこと。また「世代は幅広く、例えばミュージカル『テニスの王子様』は観客平均23.5歳くらいです。現在では原作漫画を読んだことのない来場者が2~3割もいて、原作ファン層のみならず一般層にも広がってきています」という。

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須川准教授は、これまでリサーチしてきた女性たちのコメントを取り上げつつ、次のように語った。「女性オーディエンスにおいては、『育てよう』という暖かい眼差しというものが、一つの快楽の形ともなっているようです。舞台上のコンテンツをただ鑑賞するというだけではなく、そこに自分をインボルブさせることで、消費することが出来るのです」。

それを受けて、松田代表理事は「なぜ2.5次元ミュージカルの来場者の殆どが女性なのか?それは、特に女性たちが、精神的な欲求や満足というものにお金を投じることに積極的で、かつそこに価値を持てるという点にあると思います。男性はもうちょっとフィジカルだったり即物的、直接的だったりするのかもしれません。例えば握手会とか(笑)」と、エンタテイメント業界の作り手の立場からコメントした。


同シンポジウムの来場者には、各種メディアや、大学関係者、音楽関係者も詰めかけ、『2.5次元文化』領域の話題性の強さを感じさせた。今後の動向に注目していきたい。


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