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《KAAT記者会見》芸術参与職、白井晃氏就任

14.04/15

KAAT神奈川芸術劇場(神奈川県横浜市)のアーティスティック・スーパーバイザー(芸術参与)の就任記者発表が10日、都内ホテルにて行われ、演出家・俳優の白井晃氏と同館長・眞野純氏が登壇した。

同館は初代芸術監督である宮本亜門氏が、今年3月末の任期満了に伴い退任。後任は置かず、4/1より白井氏が監督に準ずる「芸術参与」として運営に参画することが報じられていた。

記者会見では、眞野館長が「白井さんの多くの公共劇場での作品づくりの経験、ここ数年の作品の充実の度合い、これらを評価して財団から就任を依頼した」と経緯を説明。今後の抱負として「芸術監督の概念はそもそも輸入されたもの。この国においてスタンダードは確定されていない。白井参与と新しい芸術監督のモデルを提案していきたい」と語った。また就任期間については、現在の指定管理者である公益財団神奈川芸術文化財団が、2年後の次期指定管理者に向けて立候補する意向であることを踏まえ、「これからの2年間を白井参与とともに二期目の(指定管理期間である)5年間を見据えながら、結果と実績を残していきたい」とし、白井氏を二期目の芸術監督として想定していることを明かした。

昨年、同職への就任依頼があったという白井氏は、「前芸術監督時代のKAATは新しい劇場ということで楽しみにしていたし、また独特の活動をされているなと感じていた」「劇場が4年目に入るところでご一緒させていただけることは、非常に光栄であるとともに、重責を感じている」と語った。「芸術参与」という役職については、「去年話をいたただいた際、すでに今年来年の予定が数本入っていた。そのような状態では、もっとKAATを知っていくための準備期間が必要だろうと考え、新国立劇場でも芸術監督になる前に2年間の芸術参与職という助走期間があるように、私自身も『芸術参与』という名前のほうが良いだろうと判断した。ただ、お役人的な名称でもあるので、『アーティスティック・スーパーバイザー』という名前で関わらせてもらうことにした」と語った。

また今後については、自身の公共劇場とのこれまでの経験を活かしたいとしながらも、「私が小劇場で芝居を始めた30年ほど前に比べると、公共劇場は猛烈な勢いで増えている。ハードが増えた分、その中で何を行っていくのかが大きな課題。演劇の形をもう一度考えられる劇場として、スタッフとともにKAATで活動していければと思っている」と語り、「今まで自身の活動では企画として通らなかったものを徐々に提案し、劇場自体に自分の考えを感染させながら『こんな演劇もあるんだぞ』ということに挑戦してみたい」と抱負を語った。

◎関連サイト◎
アーティスティック・スーパーバイザー【芸術参与】 白井 晃からのごあいさつ|KAAT


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