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- 【合計4億円】愛知県と名古屋市が、御園座からの出資要請を断る
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13.06/11
業績不振と建物の老朽化に伴い経営再建中の老舗劇場・御園座(名古屋市中区)が、愛知県と名古屋市に各2億円の出資を要請し、いずれも断られていたことが明らかになった。「特定の民間企業への税金投入は市民の理解が得られない」ことが主な理由。
同劇場は、再建策の柱として、2018年をめどにマンション併設型の新劇場を再オープンさせる予定で、実現に必要な資金(およそ34億円)を地元企業や自治体からの出資で賄う計画を進めている。愛知県と名古屋市に対しては、4月末に出資の要請を行ったが、5月末までに両者から断りの回答が届いたという。
河村たかし名古屋市長は、「法人市民税減税だけで毎年40億。是非、そういう金でみんなの寄付で支える文化になってほしい」として、減税の恩恵を受けている財界が協力すべきだと主張。また、大村秀章愛知県知事は、「民間色が強いものへの出資は難しい」としながらも、国や地方自治体が優良建築物などを対象に補助金を出す制度の活用を検討することを示唆した。
同劇場関係者は、「引き続き、地元企業などに出資への理解を求めていきたい」としている。
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